一般人も入れる?防衛省の市ヶ谷台・見学ツアーとは

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メインの市ヶ谷記念館

地下壕見学が終わると、次は徒歩10分ほどかけて市ヶ谷記念館に移動します。

これは旧陸軍士官学校として使われたり、戦後はあの東京裁判が開かれた建物です。その後、陸上自衛隊の東部方面総監部となり、三島由紀夫がクーデター未遂を起こした三島事件の舞台ともなりました。

市ヶ谷記念館

こうして数々の歴史の舞台になったあと、その一部が記念館として1999年に移築・保存されました。

ここでは、まず東京裁判が行われた1階の講堂に入り、建物の歴史に関するビデオを視聴します。その後、ガイドの説明を受けながら、展示物や講堂内を自由にできました。

市ヶ谷記念館の講堂

陸軍士官学校として天皇陛下を迎えるべく、いろいろ配慮された設計になっており、壇上の陛下が全体を見渡せるように工夫されています。

また、入口からはしばらく下り坂が続き、2階のバルコニーをなるべく1階の入口に近づけるように作りました。これは、2階席に座った人々が壇上の陛下を見下ろさないようにするためです。

市ヶ谷記念館の講堂

このように天皇陛下を意識した設計ながらも、同じ場所で戦勝国による敗者への裁きが行われたのは、まさに歴史の皮肉でしかありません。

それを表すかのごとく、講堂内には東京裁判の歴史的資料のほか、戦勝国の国旗も並べられています。

連合国の国旗

次は2階に移り、旧陸軍大臣の執務室や陛下の待機場所などを見学します。

そして、この旧大臣室であの三島事件が起きました。

当時は陸自の東部方面総監が使っていて、訪問した三島由紀夫がいきなり日本刀で総監を人質に取った場所です。すぐさま異変に気づいた自衛官たちと格闘になり、日本刀を振り回した際についた傷跡がドアに残っていました。

ドアについた刀傷

その後、三島自身はベランダに出て、集まった自衛官たちを前に演説を行いました。しかし、短時間で失敗に終わり、この部屋で切腹して果てました。

そんな凄惨な事件が起きたとは思えないほど、部屋は高級感のある綺麗な空間となっています。

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