心理的効果と後継兵器の可能性
アメリカの中枢部分を守るほど、高く評価されているとはいえ、欠点がないわけではありません。
まず、目標は目視で確認せねばならず、射手が見つかりやすいほか、バッテリーの持続時間は約45秒と短いです。さらに、高高度の目標には威力を発揮できず、低空飛行するヘリコプター、対地攻撃機が主な目標になります。
ただし、戦闘機でも低空飛行していれば、攻撃そのものはできるため、撃墜まではいたらなくても、最低限の回避運動・飛行妨害を強いられます。
神出鬼没の兵器である以上、相手に緊張・不安を与えやすく、その心理的効果で活動の制約できます。

こうしてみると、スティンガーは致命的な欠点がなく、最新型は初期のタイプと比べて、射程と到達高度が大きく伸び、紫外線領域と妨害装置に対応すべく、赤外線センサーも改良されました。
アメリカは次の携帯地対空ミサイルに取り組み、2026年頃に採用する見通しですが、その開発が混迷状況に陥れば、スティンガーの再改良を選ぶかもしれません。

スティンガーと比較!91式携帯地対空誘導弾の性能と評価
スティンガーを継ぐ国産兵器
歩兵は空からの攻撃に弱く、一方的に狩られる存在だったところ、それをくつがえしたのが「携帯式防空ミサイル(MAN...
コメント