K2を継ぐ次世代戦車
約75年間も北朝鮮と対峙してきた関係から、韓国は世界屈指の陸軍戦力を誇り、国産のK2戦車は海外でも高い評価を獲得しました。
そのK2の後釜として期待されているのが、2030年代の配備を目指す次世代戦車「K3」になります。
- 基本性能:K3戦車
重 量 | 55t |
全 長 | 10.8m |
全 幅 | 3.6m |
全 高 | 2.4m |
乗 員 | 2〜3名 |
速 度 | 時速70km |
行動距離 | 約500km |
兵 装 | 130mm滑腔砲×1 12.7mm機関銃×1 対戦車ミサイル×2 |
価 格 | 不明 |
K2戦車とほぼ同じ重量・大きさながらも、K3は将来的な機甲戦力の中核を担うべく、火力・防御力・機動力などのあらゆる点で飛躍的に進化する見込みです。
まず、戦車砲はひとまわり大きい130mm滑腔砲を持ち、砲塔も無人化したうえで、高さを抑えて低視認性を確保しました。この無人砲塔は車体前部から遠隔操作されますが、この乗員区画をカプセル化・装甲化することで、被弾や誘爆から効果的に防護します。
もちろん、攻撃能力も強化しており、AI機能を用いた射撃管制システムを搭載予定です。そのため、130mmの大火力とともに、K2よりも高性能な射撃能力を手に入れます。
新技術・新装備で防御力強化
防御力については、モジュール式のセラミック複合装甲を使い、状況に応じて取り外したり、追加できるようにしています。
そして、戦場での生存性を高めるべく、赤外線やレーダーに対するステルス設計を盛り込み、赤外線妨害装置やアクティブ防護システム(散弾を放ってミサイルを撃墜)も備えました。
さらに、新たにメタマテリアル迷彩も試みるとのこと。
メタマテリアルとは自然界にはない人工素材であって、具体的には光の性質をコントロールするなど、透明マントを作る技術として注目されています。もし実現すれば、光学的にもステルス化するかもしれません。
このような工夫に加えて、水素燃料電池による電動化を図り、エンジン排熱を抑えて赤外線探知を避けます。
すなわち、K3戦車は将来の戦場を戦い抜くべく、「見つかりにくい、高い生存性」を意識した設計になりました。
K2シリーズが評判のなか、その次となるK3戦車は海外からも注目度が高く、堅調な海外輸出にさらなる弾みをつけると期待されています。

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