一撃必殺！NLAW対戦車ミサイルの価格とその仕組みとは

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英国・スウェーデンが共同開発

ロシア＝ウクライナ戦争では対戦車兵器が大きな戦果をあげており、特にアメリカが供与したジャベリン対戦車ミサイルはウクライナから「聖ジャベリン」と呼ばれるほど重宝されました。

ウクライナへの軍事支援ではアメリカが注目されがちですが、じつはイギリスもかなりの熱を入れています。これはロシアへの配慮がにじむドイツとは対照的で、欧州勢ではトップクラスの支援ぶりです。

そんなイギリス兵器のうち、ロシア戦車を撃破するのに役立っているのが携行式対戦車ミサイル「NLAW」です。

これはイギリスとスウェーデンが共同開発したもので、たった1名で戦車を撃破できる破壊力があります。

NLAWはマレーシアやインドネシア、スイスなども導入済みで、現在までに2万発以上が生産されましたが、そのうち約2,000発がウクライナに供与されました。

高い命中率が「セールスポイント」ですが、その秘訣は慣性航法装置を用いた軌道修正能力にあります。

まず、目標を見つけた兵士は数秒間の照準・追尾を行いますが、このとき距離などの必要情報がミサイルに入力されます。

発射後はこの入力情報と慣性航法装置が算出した数値を照合することで、誤差を自動修正しながら目標に向かう仕組みです。そのため、動く標的であっても未来予測位置に基づいての命中が見込めます。

さらに、NLAWの弾頭は光学・磁気センサーで起爆する信管を使っていて、最もダメージを与えられる位置を計算したうえで爆発します。

また、後方爆炎の抑制や数メートル飛翔してからの点火など、射撃位置の暴露をなるべく回避する工夫がされています。しかも、NLAWはジャベリンと同じく「撃ちっ放し方式」なので、見つかって反撃される前に退避可能です。