自衛隊のC-2と比較!ブラジルのC-390輸送機の性能

輸送機
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南米発の次世代輸送機

軍用の輸送機といえば、アメリカの「C-130」が業界標準にあたり、長らくその座に君臨してきました。しかし、世界中を飛ぶベストセラーといえども、さすがに最近は老朽化が否めず、いよいよ後継争いが本格化しています。

そして、有力候補として存在感を高めているのが、ブラジル・エンブラエル社の「C-390ミレニアム」です。

  • 基本性能:C-390ミレニアム
全 長 35.2m
全 幅 35m
全 高 11.8m
乗 員 3名
速 度 時速988 km
航続距離 2,000km(MAX搭載時)
8,400 km(増槽付き)
高 度 約11,000m
輸送力 貨物:最大26トン
兵員:80名(空挺兵は64名)
価 格 約70億円

まず、「エンブラエル」と聞けば、小型旅客機を想像するでしょう。実際に同社はボーイング、エアバスに続く、世界3位の航空機メーカーであるほか、ブラジル最大の輸出企業です。

特にリージョナル・ジェット機に強く、圧倒的な世界シェアを誇るものの、同時に軍用機開発も行い、軽攻撃機の「A-29(スーパーツカノ)」を手掛けました。

そんなエンブラエル社にとって、C-390は会社始まって以来の挑戦であり、これまで開発した中で最大の機体です。
C-130と同規模にもかかわらず、C-390の方が貨物室が広く、最大80名の兵士を乗せたり、2台の軍用車両(ハンヴィー)を搭載可能。もちろん、標準的な輸送パレットを7個まで積み、そのまま物資を空中投下できます。あるいは、最大74個の担架を持ち込み、負傷者の緊急搬送に使えます。
C-130より貨物搭載量が30%多いほか、ターボ・プロップではなく、ジェット・エンジンを搭載した結果、最高速度は1.6倍ほど速く、航続距離は2倍以上になりました。
そして、操縦系統には「フライ・バイ・ワイヤ」を使い、電気信号で操作を伝達しながら、コンピュータが操縦をアシストします。コックピットもデジタル化を図り、見やすいディスプレイを組み込んだり、新型システムで操縦性を高めました。
ハンガリー空軍のC-390
また、整備された滑走路だけでなく、未舗装路でも運用できるため、アマゾンの熱帯雨林を切り開き、急造した簡易飛行場で使えます。これは特にブラジルでは役立ち、同国が導入する要因になりました。
さらに、派生型の「KC-390」は空中給油機能を持ち、空輸・給油・捜索救難・人道支援など、多彩な任務能力を備えています。
従来型のC-130より遠くまで飛び、多くの貨物を運ぶにもかかわらず、価格は約2〜3割は安く済み、少ない予算で航空戦力を整備する場合、魅力的なオプションに映るでしょう。

コスパが良く、販売実績を伸ばす

他方、自衛隊のC-2輸送機と比べると、C-390はひとまわり小さく、C-2は約1.2倍の貨物搭載量、2倍以上の航続距離を誇ります。最短離陸距離でもC-2が優位に立ち、不整地や簡易飛行場での運用では有利です。
しかし、価格はC-390の方が3割も安く、全体の費用対効果をふまえれば、C-2は不利な立場にあります。結局のところ、単なる「性能」ではなく、維持費を含む運用コストを考えると、C-390の方に軍配が上がり、輸出実績がそれを裏づけてきました。
本国・ブラジルでは2019年に配備が始まり、その後はポルトガル・ハンガリー・オランダ・オーストリア・チェコ・韓国・スウェーデンなど、順調に販売実績を伸ばしています。特にエアバスがある欧州に食い込み、NATO加盟国に売れた点は大きく、独占市場の一角を崩しました。
https://kaiyoukokubou.jp/2021/08/23/kuuji-c2yusouki/

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