自衛隊には不要?COIN軽攻撃機の役割とは何か

プロペラ攻撃機 攻撃機
この記事は約3分で読めます。

対叛乱・対テロ用のプロペラ機

高性能なステルス戦闘機が登場するなか、あえてこれに逆行する低速のプロペラ機も存在します。それが「COIN機」という軽攻撃機であって、対テロ・対ゲリラのような非正規戦(非対称戦)に特化したものです。

COINとは「Counter Insurgency(対叛乱)」の略称になり、反政府勢力に対して政府側が行う治安作戦を指します。その舞台は発展途上国が多く、こうした国は政情不安に加えて、経済的余裕がありません。

それゆえ、高性能なジェット戦闘機は買えず、むしろ非正規戦にはオーバースペックです。相手に防空能力がない以上、低速なCOIN機でも問題はなく、密林や砂漠に隠れた敵を探す場合、速さよりも滞空時間の長さが求められます。

また、ゲリラ相手に高性能なミサイルはいらず、機銃と誘導爆弾、ロケット弾を使いながら、最低限の電子機器があれば十分です。

このように低速・長時間滞空に加えて、それなりの兵器を搭載できるため、任務に適した費用対効果が見込めました。しかも、COIN機は練習機改造のものが多く、あまり練度が高くないパイロットでも使えます。

ジェット機と比べて性能が低い分、途上国でも手が出せる価格になり、たとえば「F-16戦闘機」が90億円以上するのに対して、COIN機の相場は20〜30億円です。

この安さと治安維持に応えられる性能から、東南アジアと中・南米諸国で導入が進み、反政府組織や麻薬組織の掃討に使われてきました。

先進国ではほとんど必要ない

ジェット機よりコスパがよく、一部の地域では重宝されるとはいえ、低速がゆえに機関砲や対空ミサイルに落とされやすく、あくまで非正規戦用の飛行機です。

相手に携帯式地対空ミサイルでもあれば、COIN機の利点が致命傷になりかねず、使いどころは限られてしまいます。

その特殊な役割をふまえると、先進国が使う可能性は少ないとはいえ、意外にもアメリカはCOIN機を使ってきました。

というのも、アメリカは海外派兵で現地勢力を戦い、ゲリラ戦に悩んできたからです。ベトナム戦争では「OV-10」というCOIN機を使い、最近もアフガニスタンとイラクでCOINの重要性を痛感しました。

アメリカが使っていた「OV-10」(出典:アメリカ空軍)

では、日本はどうでしょうか?

結論からいえば、いりません

先述のとおり、COIN機は国内の治安維持、反乱鎮圧に使い、日本のように政情不安がない場合は必要ありません。内戦が起きる、対テロで海外派兵でもしない限り、日本には縁のない飛行機です。

一方、日本が他国のCOIN作戦を支援する意味はあります。

東南アジアが不安定化したり、中・南米で麻薬組織が暗躍すれば、それは巡り巡って日本に影響を与えかねず、地域安定化のために先進諸国が現地政府を支援すべきでしょう。

COIN軽攻撃機の代表、A-29スーパーツカノの性能は?
低速・安価なプロペラ機 各国でステルス戦闘機が飛ぶなか、状況次第では低速な機体の方が好都合なときががあります。特に対テロ・対ゲ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました