日本の自衛隊も導入する?病院船が果たす役割について

赤十字の絵 水上艦艇
この記事は約2分で読めます。

国際法上は保護対象

戦場では傷病兵を治療するべく、多くの野戦病院が設置されるなか、本格的な医療行為を施したり、本国まで後方搬送するならば、「病院船」の出番になりがちです。

これは海に浮かぶ病院とはいえ、実際の能力は船によって異なり、外科手術ができる船もあれば、あくまで搬送するだけの場合もあります。

病院船は民間船を改造したあと、海軍所属で活動することが多く、アメリカの「マーシー級」もタンカー改装型です。

旧日本軍も商船・貨客船改造型を使い、横浜の山下公園にある「氷川丸」も、かつては日本海軍の病院船でした。

横浜の山下公園にある氷川丸元・病院船の氷川丸

さて、病院船は医療行為に専念する限り、国際法上は「保護対象」にあたり、たとえ敵の病院船を見つけても、攻撃を加えてはいけません。

これはジュネーブ条約に明記されており、軍隊所属の病院船だけではなく、赤十字などの救済団体の船舶を含み、攻撃したら戦争犯罪になります。

ただし、こうした権利は無条件には適用されず、いくつか条件を満たす必要があります。

まず、病院船だと分かる標識を持ち、傷病兵の治療・輸送に限ること。通常は白い船体に大きな赤十字を描き、遠くから識別できるようにします。

そして、敵に船名とルートを事前通知すれば、攻撃対象から外してもらえる仕組みです。

なお、船内の規律を維持する小火器を除き、病院船は非武装にせねばならず、軍事物資や傷病兵以外の輸送など、医療以外の活動は禁止されています。

しかし、旧日本軍は保護権を悪用したあげく、病院船で兵員・物資を運ぼうとしたところ、米軍に発見・拿捕される事件が起きました。

このような抜け道を防ぎ、本来の目的から逸脱しないよう、病院船に対して海上臨検を行い、実際に確かめる行為は認められます。

他方、平時では被災地の救援活動、途上国の医療支援に就き、アメリカは太平洋諸国を医療巡回しながら、そのプレゼンスを示してきました。

医療の提供で現地の心をつかみ、広報・外交に役立つことから、同地域には中国も病院船を送り、米中で競争を繰り広げています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました