一撃必殺!NLAW対戦車ミサイルの価格とその仕組みとは

対戦車ミサイルを撃つ兵士 外国
この記事は約2分で読めます。

英国・スウェーデンが開発

ロシア=ウクライナ戦争では対戦車兵器が役立ち、特にアメリカのジャベリン・ミサイルは「聖ジャベリン」と呼ばれるほど、ウクライナ側に重宝されてきました。

ウクライナへの軍事支援といえば、どうしてもアメリカが注目されがちですが、じつはイギリスも相当な熱が入り、欧州勢ではトップクラスの実績を誇ります。

そんなイギリスの供与兵器のうち、ロシア戦車の撃破で大活躍してきたのが、「NLAW」という携行式の対戦車ミサイルです。これはイギリスとスウェーデンが共同でつくり、わずか1名で戦車を撃破できる能力があります。

  • 基本性能:NLAW対戦車ミサイル
全 長 1.1m
直 径 115mm
重 量 12.5kg
弾 頭 1.8kg (成形炸薬弾)
速 度 最高:秒速200m
射 程 有効射程:600〜800m
最大射程:1,000m
価 格 1発あたり約500万円

NLAWはマレーシアやインドネシア、スイスなども買い、現在まで2万発以上が生産されてきました。そのうち、2,000発以上がウクライナに渡り、多数のロシア戦車を撃破しました。

高い命中率がセールス・ポイントですが、その秘訣は慣性航法装置を使い、軌道修正できる点です。

まず、目標に対して照準・追尾を数秒間したあと、距離などの必要情報をミサイルに入力します。発射後はこの入力情報に加えて、慣性航法装置が算出した数値と照合を行い、その誤差を自動修正する仕組みです。そのため、たとえ標的が動いていても、未来予測位置を割り出しながら、高い命中精度が期待できます。

発射されるNLAW(出典:イギリス陸軍)

 

さらに、弾頭部分に特殊な信管を組み込み、最もダメージを与える位置に基づいて、光学・磁気センサーで起爆する形です。

また、後方爆炎(バック・ブラスト)の抑制、数メートルを飛翔してからの点火など、射撃位置の露呈をなるべく防ぎ、射手の生存性を高めました。しかも、NLAWはジャベリンと同じく、「撃ちっ放し方式」のミサイルにあたり、敵の反撃前に逃げられるわけです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました