かつては空母や戦艦も？アメリカ海軍・予備艦隊の役割と数

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縮小する艦隊とその将来

「戦闘艦の予備艦艦隊」「貨物船の国防予備船隊」にざっくり分かれるアメリカの予備艦隊ですが、どちらも保管艦船の老朽化にともなってその数を減らしており、かつての姿とはかけ離れた実態になりました。

現在の予備艦艦隊は揚陸艦や兵站支援船ばかりで、あとは早期退役に追い込まれた沿海域戦闘艦（LCS）、そして廃棄待ちの「タイコンデロガ級」イージス艦ぐらいです。

一方、国防予備船隊も90隻ほどまで縮小しましたが、もともと大量建造された戦時標準船を抱えていたのを考えると、老朽化と退役が早いペースで進むのは仕方ありません。

うち41隻は即応予備船隊として緊急出動できる状態にありますが、40年超えの平均艦齢と船員不足のせいでその能力は危ぶまれています。

結局のところ、現状ではどちらの予備艦隊も大規模戦争には対処できず、さらなる予算増額と戦力拡充が欠かせません。

こうした事態を受けて、国防予備船隊の方は10隻の中古船を追加するようですが、それでも数は十分ではなく、世界展開する米軍の海上予備戦力としては心許ないレベルです。