最新型のTB3は洋上運用も
相手の防空能力に左右されるとはいえ、戦闘機を保有するよりは安く、航空戦力としての価値はあります。
そのため、トルコでは新型の「TB3」が登場しており、、強襲揚陸艦などで運用するべく、主翼と主脚を折りたたみ式にしたり、衛星通信システムを載せながら、行動距離を伸ばしました。
強襲揚陸艦でのTB3(出典:トルコ軍)
艦艇での無人機運用は珍しくないですが、バイラクタルの戦闘攻撃力、これまでの実績を考えると、それなりの脅威になるかもしれません。
ただし、先ほども述べたのように、結局は相手の防空能力に左右されるため、正規海軍に真正面からぶつけるのは厳しいでしょう。どちらかといえば、モスクワ撃沈時のような陽動・撹乱を担い、本命の突破口を開く役割になりそうです。
自衛隊も興味はある
さて、日本も新しい戦争に対処するべく、ドローン戦力の配備を進めるなか、バイラクタルにも興味を持ちました。特に陸上自衛隊が注目しており、その試験運用も予定しています。
すでに陸自はスキャン・イーグル2を使い、航空自衛隊もグローバル・ホークを導入済みですが、これらは無人攻撃機ではなく、あくまで警戒監視用です。
もしバイラクタルを導入したら、自衛隊初の無人攻撃機になり、画期的な装備になるでしょう。ただし、前述の「実態」を考えると、相手の対策が進むにつれて、活躍の幅は狭まり、どこまで戦果を期待できるか分かりません。
むしろ、「哨戒+α」として割り切り、バイラクタルTB2ではなく、ヘリ空母で使えるTB3を買うべきでしょう。海上自衛隊も哨戒任務に使うべく、シーガーディアンを導入しますが、バイラクタルTB3は「ひゅうが型」「いずも型」で運用できます。
運用上の課題があるにせよ、現代戦で自爆ドローンが必須になるなか、もはや自衛隊の無人攻撃機の保有は時間の問題です。

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