撃墜事件も?成層圏まで飛べる「U-2」高高度偵察機とは

アメリカの偵察機 アメリカ
この記事は約2分で読めます。

2050年まで現役を続ける?

冷戦期によく使われたU-2ですが、現在も約20機が「U-2S」として活動しています。これは新しい電子・光学センサーなどを加えたもので、いまは領空侵犯せずとも、目標近辺を飛ぶだけで正確な情報を得られるようになりました。

アップグレードのおかげで運用リスクが減ったとはいえ、操縦性の悪さは変わっておらず、人工衛星やドローンに任せるべきという声もあります。

たしかに人工衛星でも十分に偵察できますが、目標まで近づける航空機の方がより正確な情報を集められたり、使い勝手がよかったりします。

U-2ドラゴンレディと後継機のグローバルホーク(出典:アメリカ空軍)

では、ドローンはどうか?

ドローンは撃墜されてもパイロットを失うリスクがなく、近年の進歩ぶりには目を見張るものがあります。

ですが、U-2の後継とされている無人偵察機「グローバル・ホーク」は優れた偵察能力を持つものの、維持・整備費を含めた単価は約140億円にのぼります。

小型ドローンはともかく、高性能な大型無人機は運用コストが高く、古いU-2を使った方が安上がりなわけです。しかも、U-2の方がより多くの偵察機材を積んだり、任務によって柔軟に変えられるため、融通が利きやすかったりします。

こうした費用対効果のよさ、そして情報収集手段としての利用価値をふまえて、アメリカでは改修しながら2050年頃まで運用される予定です。

中止だった?グローバルホークの自衛隊配備とその価格とは
長時間監視する「空の目」 あまり知られていませんが、日本は領海と排他的経済水域を合わせた「海洋面積」では世界6位にランクインします。 こ...

コメント

タイトルとURLをコピーしました