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第二次日英同盟の象徴?
近年のイギリスの動きは歓迎すべきもので、アメリカの関与姿勢が減衰するなか、日本にとって有力な同志国になりました。
イギリスは次期戦闘機の共同開発国であるほか、オーストラリアと並ぶ「準同盟国」です。空母の定期寄港は関係深化につながり、準同盟の強さを内外に示す好機といえます。
海自との共同訓練(出典:海上自衛隊)
2021年の「クイーン・エリザベス」に続いて、2025年には2番艦の「プリンス・オブ・ウェールズ」が来日しており、遠洋航海の終点として日本に立ち寄りました。
このとき、空母打撃群はアメリカ、オランダなどの軍艦も含み、いわゆる混成艦隊だったとはいえ、その事実も歴史的意義を深めました。
なぜならば、日本は80年前に米英蘭をアジアから追い払い、最終的には米英の連合国に敗れました。それが今度は自由主義陣営の一翼として、彼らを迎え入れる立場になりました。
しかも、2番艦の「プリンス・オブ・ウェールズ」など、奇しくも日本が撃沈した戦艦と同じ名前です。それが海上自衛隊と共同訓練するのみならず、そのF-35Bが「いずも型」護衛艦に降り立ち、「日英和解」の象徴になりました。
海自の運用面でいえば、同じF-35Bを使うイギリスから学ぶ点は多く、イギリスの空母打撃群に海自艦艇が参加したり、逆に向こうが海自艦隊に加わるかもしれません。
台湾有事が起きた場合、イギリスが貴重な空母を送るかは不明ですが、少なくとも定期的な派遣を通して、「第二次日英同盟」とも評される両国関係を強めたり、アジア方面に関与するつもりです。

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