第二次日英同盟の象徴?
イギリスのこうした動きは日本にとって歓迎すべきもので、同盟国・アメリカが衰微しているなかでは心強い援軍になりえます。
イギリスは次期戦闘機の共同開発国でもあり、もはやオーストラリアと並ぶ「準同盟国」ですが、空母派遣はこうした関係をさらに深化させるものです。
海自と共同訓練するイギリス空母(出典:海上自衛隊)
遠洋航海の終点として来日した空母「クイーン・エリザベス」は、港湾設備の整った横須賀基地に入港して、それ以外の艦艇はそれぞれ呉や佐世保などの海自基地に寄港しました。
このときの空母打撃群はアメリカとオランダの軍艦も含む混成艦隊だったため、その日本寄港は大きな歴史的意義を持ちました。
なぜならば、日本は80年前に米英蘭をアジアから追い出したわけですが、今度は自由主義陣営の一翼として迎え入れる側になったからです。
しかも、2025年に派遣予定の2番艦「プリンス・オブ・ウェールズ」は、奇しくも日本海軍が撃沈したイギリス戦艦と同じ名前ですが、それが海自と共同訓練を行えば「日英和解」の象徴になります。
また、運用面に関していえば、「いずも型」護衛艦を空母化したばかりの海自にとって、同じF-35B戦闘機を載せているイギリス空母から学べることは多く、いずれはイギリスの空母打撃群に海自艦艇が参加したり、逆に向こうが海自艦隊に加わる可能性すらありえます。
有事でも貴重な空母艦隊を派遣するどうかは不明ですが、少なくともイギリス空母の定期的な日本派遣は「第二次日英同盟」とも評される両国関係を示すものです。
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