独特でかわいい?グリペン戦闘機の強みや性能とは

スウェーデンの戦闘機 戦闘機
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小さいが、現代戦にも対応

小柄なグリペンの主翼には水平尾翼がない一方、機体には揚力を発生させるカナード翼がついており、全体的な軽量化も図られたおかげで、優れた機動力を発揮します。

また、単発エンジンは排気効率の改善よって出力を高めたところ、最新型では長時間の超音速飛行、いわゆる「スーパークルーズ」を実現しました。

こうした機動力に加えて、武装では西側標準の対空ミサイルから国産の対艦ミサイルまでさまざまな兵器を任務に合わせながら選択できます。

さらに、開発当初から僚機や地上レーダーとの連携を想定したことで、グリペンの電子機器はソフトウェア更新でアップグレード可能です。そして、最新型ではステルス不足を補うために電子戦能力が大きく強化され、囮の機体を作り出す「欺瞞能力」まで獲得しました。

グリペン戦闘機(出典:スウェーデン空軍)

 

これら数々の魅力もあって、スウェーデンのほかにもハンガリーやチェコ、南アフリカ、タイ、ブラジルが導入しています。

日本でも退役した「F-4戦闘機ファントム」の後継を決めるとき、グリペンが話題になりました。しかし、国土が南北に縦長く、広大な海洋面積を抱える日本で使うには航続距離が足りませんでした。

山岳地帯が多いという点では似ているものの、日本とスウェーデンでは運用構想が異なり、航空自衛隊では高速道路を用いた分散拠点化は想定していません。

それでも、グリペンはその性能のわりには安く、最新ステルス機を買う余裕がない、もしくはそこまで求めていない国での需要が見込まれています。

ただし、ライバルとされるF-16戦闘機も最新型はグリペンと価格面ではあまり大差がなく、F-35ステルス戦闘機も量産のおかげで単価が100億円を切りました。

ゆえに、グリペンの将来は決して安全ではなく、むしろステルス機と中古戦闘機に挟まれた「中途半端」な立ち位置になる可能性が高いです。

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