マルチロール機に生まれ変わる?
現在も201機のF-15J/DJ戦闘機が運用されているものの、このうち半数の102機は近代化改修によって情報処理能力と電子機器をアップグレードした「J-MSIP機」と呼ばれるもの(Japan Multi-Stage Improvement Program「日本多段階能力向上計画」の略)。
一方、改修対象外となったものは「Pre-MSIP機」と呼ばれていて、最新のF-35ステルス戦闘機に順次更新されます。
さらに、すでにアップグレードされたJ-MSIP機のうち、約70機に対して電子戦能力・レーダー性能の強化、長射程ミサイルの搭載を含む2度目の近代化改修を実施します。
長射程ミサイルに関しては、台湾有事の切り札として期待されているJASSMミサイル、そして国産開発される射程延伸型の12式対艦ミサイルを想定しています。
このように空自のF-15Jは、これまでの制空戦闘機から対地・対艦攻撃もできるマルチロール機へと生まれ変わる予定です。
さらに近代化改修を受ける(出典:航空自衛隊)
かたや世界に目を向ければ、アメリカでは最新のレーダー、電子戦能力を備えたうえ、対地攻撃能力も強化した最新型の「F-15EX」が登場しており、計76機が調達されました。
このF-15EXはF-35よりも兵器搭載量と速度で上回り、耐用年数や維持費でも有利とされています。非ステルス機としての性能は申し分なく、ステルス機を使うまでもない作戦には魅力的です。
自衛隊も使うF-35ステルス戦闘機の恐るべき性能と価格
ステルス性と垂直離着陸能力
日本の空を守る航空自衛隊にとって戦闘機は欠かせませんが、目まぐるしく進化する航空技術に対応するためには望み得る...
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