コスト超過の懸念?
運用効率の改善を通して戦力投射能力を高めた「フォード級」は、中国海軍の拡張を受けて当初の10隻から12隻に建造数が変更されました。
ところが、米軍の懐事情は相変わらず厳しく、想定よりも建造費がふくらんで2番艦「ジョン・F・ケネディ」の建造も遅れている状況です。ほかにも、弾薬庫から飛行甲板まで兵器を運ぶ専用エレベーターが11基中4基しか作動せず、建造中に再設計するトラブルもありました。
こうした問題を受けて、一部では「フォード級」を失敗と呼ぶ声があります。
しかし、現在はエレベーター問題をクリア済みで、2017年に就役した1番艦の戦力化もすでに完了しました。
そのため、老朽化する「ニミッツ級」を順次置き換えていくのは確実であり、3番艦「エンタープライズ」も建造もいまのところは大きなトラブルなく進んています。
余談ですが、4番艦の名前は黒人で初めて十字章を受賞した「ドリス・ミラー」になる予定です。真珠湾攻撃時にコックでありながら機銃で反撃した勇敢さが知られており、真珠湾関連の映画でもよく描写されてきました。
強襲揚陸艦にF-35Bを満載?ライトニング空母とは何か
「F-35B×20」で軽空母化
アメリカ海軍の強さの秘訣は、最新鋭の「ジェラルド・フォード級」をはじめとする11隻の原子力空母にありますが、10隻以上...
コメント