どうなる?ロシア=ウクライナ戦争の行方について

ロシアとウクライナの国旗 外交・安全保障
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失敗した短期制圧

2022年2月にロシアはウクライナに攻め込み、短期的な電撃戦を試みたものの、首都制圧と早期決着は失敗に終わり、4年以上の長期消耗戦になりました。

本来の作戦計画によると、首都・キーウをすばやく落としたあと、ゼレンスキー政権を瓦解させる、いわゆる「斬首作戦」を狙いました。ロシア指導部は作戦期間を約10日と見積もり、その後は親露政権を樹立するつもりでした。

ウクライナのゼレンスキー大統領首都に残ったゼレンスキー大統領

実際にロシア軍がキーウ近郊まで迫り、近くの空港を一時制圧しましたが、ウクライナが決死の反撃で撤退に追い込み、ロシアの作戦計画は失敗しました。

この過程でゼレンスキー大統領が逃亡せず、首都にとどまって抵抗を呼びかけたため、ウクライナの指揮系統と士気が崩壊せず、国際社会からの支援につながります。

もしアフガニスタンの大統領のように、首都を脱出して国外逃亡していれば、ロシアの傀儡政権ができていたでしょう。

だからこそ、ゼレンスキーが首都にとどまり、その様子をSNSに投稿したことは、後世の歴史教科書に載る偉業です。

「立場が人を作る」と言いますが、戦時指導者に求められる姿、役割を演じた点において、ゼレンスキーの才覚が開花しました。

そもそも、ロシアの作戦計画は拙く、あまりに杜撰なレベルでした。

最初からキーウに全力投入すべきところ、ウクライナ側の能力・意志を過小評価したあげく、領土欲しさから各方面に戦力分散させます。

その結果、南部以外はあまり制圧できず、作戦計画は破綻しました。

敗因はロシアの慢心・誤算。逆にウクライナの粘り勝ちです。

膠着状態になった戦線

キーウ周辺から撤退した時点で、ロシアが望む電撃的勝利はなくなり、その後はひたすら消耗戦が続きます。

ウクライナ軍の善戦、2022年秋の反転攻勢を受けて、まともなロシア軍の将校ならば、もはや全面勝利は不可能と気付いたはず。

一方、ウクライナの夏季攻勢(2023年)についても、ロシア軍の防衛線を破れないまま、20km弱しか進めていません。目標のアゾフ海は遠く、作戦目的は達成できません。

破壊されたロシア戦車ロシア戦車の残骸(出典:ウクライナ軍)

反攻作戦の失敗により、ウクライナの大逆転は難しく、ロシア側は攻勢を続けるも、戦果に比ベて損害が大きすぎます。

地対空ミサイルが双方の航空優勢を防ぎ、地雷原や塹壕中心の戦いに移ったため、「守る側」に有利になりました。ここにドローンを駆使した新戦術、長距離火砲の支援が加わると、ますます攻め手にとって不利です。

「ドローンを使った第一次世界大戦」と呼び、塹壕を巡る攻防戦とともに、現代砲兵戦を繰り広げています。

 

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