陸上自衛隊・戦車回収車の超重要な役回りとは?

自衛隊の戦車回収車 陸上自衛隊
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最新の「11式装軌車回収車」と将来の見通し

その後、最新の10式戦車が開発されると、同車向けに「11式装軌車回収車」が登場しました。ここで注目したいのが、名称が戦車回収車から「装軌車回収車」に変わった点。

これは回収対象が戦車だけではなく、それ以外のキャタピラ式車両も含まれるため。

「大は小を兼ねる」というように、戦車を回収する力があれば、それよりも軽い車両も当然助けられます。もちろん、これは78式や90式でも同じでしたが。

ちなみに、戦車回収車が主に戦車を含むキャタピラ式車両を回収するのに対して、タイヤ式車両の回収にあたるのが重装輪回収車という専用車両。こちらは装輪装甲車などを対象としていて、戦車回収車とは全く異なる大型レッカーのような見た目が特徴的です。

陸自最新の11式装軌車回収車(出典:陸上自衛隊)

10式戦車と同じ車体を使う11式装軌車回収車は、90式戦車回収車と比べると牽引能力は少し劣るそうです。これは対象となる10式戦車が軽量化されたおかげです。

最後に将来的な見通しついてですが、戦車回収車は戦車より配備数が少なく、戦車定数が削減された影響を受けて、最新の11式装軌車回収車といえども、多くて30両程度の調達に終わるのではないでしょうか。

全国的にも退役した74式戦車に代わって装輪式の16式機動戦闘車の配備が進むなか、11式装軌車回収車よりも重装輪回収車の需要が高まりそうです。

とはいえ、北海道の戦車部隊は維持されるうえ、「戦車」という強力な兵器が活躍するには、こうした後方支援のペア車両が欠かせません。

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