飛行点検用もある?航空自衛隊のU-125A救難機とは

自衛隊のジェット救難機 自衛隊
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知られていない「飛行点検」の仕事

高性能な救難機として有名なU-125Aですが、実は同じ機体を使った「飛行点検機」というのがあります。我々が普段当たり前のように乗っている飛行機ですが、これらは好き勝手に飛んでいるわけではなく、ちゃんと設定された「道」に基づいて飛行しています。

海に航路があるように、広大な空にも航空路があるのです。

そして、これら航空路の交通安全を担当し、飛行機の行き来を安全に誘導するのが全国各地に設けられた航空保安施設ですが、無線や灯火装置を中心としたこれら施設も定期的な点検が欠かせません。

U-125Aとは異なり、紅白の派手な塗装が特徴的な飛行点検機「U-125」(出典:航空自衛隊)

そこで出番となるのが飛行点検機「U-125」であり、実際に飛行しながら自動点検装置を使うことで航空保安施設における異常の有無を確認します。また、空路や航空保安施設の新設時には、最初に飛行して初期点検を行いながら安全を確かめるそうです。

したがって、U-125は「航空版ドクターイエロー」とも言える存在であり、飛行点検という業務も日本では国土交通省と航空自衛隊のみが行える特殊なものです。

空自はこの飛行点検機「U-125」を3機導入しましたが、2016年に飛行点検任務に従事していた1機が墜落し、乗員6名が死亡する痛ましい事故が起きました。

現在は2機が入間基地で運用されていますが、後方任務だからといって危険と決して無縁ではなく、こうした命がけの整備と点検を通じて、空の安全が成り立っている事実を忘れてはなりません。

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