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ずっと現役だったわけ
魔改造で生まれ変わった空自のF-4は、国産のF-2戦闘機が登場しても第一線で働きつづけ、後継機がなかなか決まらなかったのもあって、なかなか退役できませんでした。
後継機選定では、日本側は最強のステルス戦闘機「F-22ラプター」を希望したものの、アメリカが輸出許可を出さず、最終的には断念します。
その後、「F-35ステルス戦闘機」が採用されたとはいえ、選定作業が延期された分だけ、F-4は老骨にムチを打ちながら飛びつづけました。
このように機体寿命をなんとか延伸しながら飛び続けた「ファントム爺さん」は2021年3月にようやく引退を迎えました。
ちなみに、空自では「F-4EJ」以外にも偵察型(RF-4E)を14機導入しており、近代化改修を実施しなかった「F-4EJ」のうち、15機を「RF-4EJ」として偵察機に改造しています(偵察型の退役は2020年3月)。
空自のF-4戦闘機は実戦経験をせずに済んだ一方、およそ半世紀にわたって日本の空を守るなかで、いくつかの痛ましい事故が発生しました。
パイロット曰く、飛行機としてのF-4は「クセがある」そうで、特に低速時の機動性が悪く、決して操りやすい機体ではありません。このクセに対して愛着を持つパイロットもいたとはいえ、全体としてはあまり操縦性がよくなかったといえます。
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