いつ廃止?退役できない自衛隊の「AH-1Sコブラ」攻撃ヘリ

自衛隊の攻撃ヘリ 陸上自衛隊
この記事は約3分で読めます。

初の本格的な攻撃ヘリ

陸上自衛隊の攻撃ヘリ部隊にて、いまなお主力を務めているのが、「AH-1S コブラ」という古い機体です。

その開発は1960年代までさかのぼり、世界初の本格的な攻撃ヘリとして、アメリカはベトナム戦争からイラク戦争など、ほとんど戦争に使用してきました。

米海兵隊が改良型が運用中とはいえ、陸軍は老朽化で退役してしまい、現在はアパッチ・シリーズに移行しました。

一方、自衛隊は1980年代に配備が始まり、後継のアパッチの調達に失敗したせいで、いまも現役で運用しています。

  • 基本性能:AH-1S コブラ
全 長 17.44m
全 幅 3.28m
乗 員 2名
速 度 時速315km
航続距離 約450km
兵 装 20mmバルカン砲×1
対戦車ミサイル×8
ロケット弾×38
価 格 1機あたり約25〜50億円

まず、コブラは正面から見ると、スリムな形状をしていますが、これは視認性を低くしながら、被弾面積を減らす工夫です。この細い胴体に強力な武装を盛り込み、高い対地攻撃能力を手にしました。

機首には20mmバルカン砲を持ち、一帯を「面」で制圧するとともに、敵の装甲車をハチの巣にできます。

また、ロケット弾が19発入るポッドを2つ、8発の対戦車ミサイルを積めるため、戦車などの重装甲車両も撃破可能です。

攻撃するAH-1Sコブラ(出典:陸上自衛隊)

高い攻撃力を誇るとはいえ、自衛隊の機体は少数調達にともなって、1機あたりの単価が高騰してしまい、米軍の3倍近い25億円になりました(後期生産型は50億円)。

それでも、最終的に90機が調達されたあと、改修で燃料搭載量を増やしたり、夜間作戦能力を高めるなど、主力攻撃ヘリの役目を担い続けます。

後継の調達失敗で延命へ

その後、2000年代に後継の検討を行い、「AH-64D」に決まったものの、コスト超過と部品供給の不安を受けて、たった13機しか調達されていません。

この数はとても主戦力にはなれず、結果的にコブラが延命・続投します。だいぶ旧式にもかかわらず、現在も50機近いコブラが飛び、いまだ数の上では主力扱いです。

こうした状況のなか、防衛省は組織改編に取り組み、無人攻撃機の導入に加えて、攻撃ヘリの全廃を決めました。攻撃ヘリ部隊をなくせば、約1,000名分の人員が浮き、それを新部隊に回す算段です。

ただし、後継の無人機は示しておらず、MQ-9リーパーなどが候補に上がっています。

いずれにせよ、あとを継ぐ無人攻撃機が決まり、その運用体制が整うまで、AH-1Sはなかなか引退できず、あと10年は現役続投になるでしょう。

失敗すぎる後継?自衛隊のAH-64Dアパッチ攻撃ヘリ
空飛ぶ破壊力の異名 戦車は地上戦で強いといえども、航空機からの攻撃には弱く、特に攻撃ヘリは天敵にあたります。 戦闘機より速度・機動力で劣...

コメント

タイトルとURLをコピーしました